
実施概要
■ 学校名:仙台青陵中等教育学校
■ 学年:2学年
■ 受講プログラム:語り部バス+ラーニングプログラム②+防災ワークショップ
■ 参加の目的:東日本大震災の被害や教訓を学ぶ/防災・減災について考える/被災地の復興について学ぶ
【今回の学び】南三陸で「震災を自分事として考える」
仙台青陵中等教育学校2学年のみなさんが、野外活動の一環として南三陸町を訪れました。
今回の活動では、語り部バスによる被災地の視察をはじめ、南三陸311メモリアルでのラーニングプログラム②、防災ワークショップなど、一日を通して震災伝承と防災について学びました。
事前に学校からは、震災当時の避難場所や避難経路、地域での助け合い、復興までの歩み、語り部活動への思いなど、さまざまな質問が寄せられていました。
「なぜメモリアルをつくったのか」
「震災を語り継ぐことにはどんな意味があるのか」
「自分たち子どもにも復興のためにできることはあるのか」
――こうした問いを持って南三陸を訪れ、実際に見て、聞いて、考える一日となりました。

◎01 語り部バス:被災地を巡り「避難する」ということを考える
午前中は語り部バスに乗車し、震災当時の被害や避難について、実際の被災地を巡りながら学びました。
南三陸町では、過去の津波災害を教訓に高台や津波避難施設などが整備されていました。しかし、東日本大震災では、それまでの想定をはるかに超える津波が町を襲いました。
その経験から生まれた大きな教訓の一つが、
「想定に頼らず、より高い場所へ、より早く避難する」
ということです。
学校からは、
「当時の避難場所はどこだったのか」
「どのように地域の人同士で声を掛け合ったのか」
「『逃げろ』と言われても家族や大切なものが気になってしまうとき、迷わず逃げるためにはどんな覚悟が必要なのか」
といった質問が寄せられていました。
語り部からは、まず自分が生きると決めること、そして平常時から家族や周囲の人と避難場所や連絡方法について話し合っておくことの大切さを伝えました。
◎02. ラーニングプログラム②:「そのとき命が守れるか」を自分事として考える
南三陸311メモリアルでは、ラーニングプログラム②「そのとき命が守れるか」を受講しました。
ラーニングプログラムでは、震災当時の証言に触れながら、単に震災の出来事を知るだけではなく、
「もし自分がその場にいたら、どう行動するだろう?」
と、一人ひとりが自分自身に問いかけます。
今回、学校から寄せられた質問にも、
「南三陸311メモリアルをなぜつくったのか」
「震災をどのように人へ伝えているのか」
「震災を語り継いでいくことへの思いは?」
「311メモリアルで特に印象に残る震災当時の出来事は?」
など、震災の記憶を「知る」だけでなく、「なぜ伝えるのか」「自分たちは何ができるのか」を考えようとする問いが多くありました。
◎03. 防災ワークショップ:学んだことを「自分の行動」につなげる
午後には、防災ワークショップにも取り組みました。
午前中に語り部から聞いた話や、被災地で実際に見たもの、ラーニングプログラムで考えたことを踏まえながら、防災についてさらに考える時間です。
事前質問の中には、
「実際に私たち子どもでも復興のためにできることは何ですか?」
という問いもありました。
復興は、建物や道路を整備することだけではありません。
今回学んだことを家族や友人に伝えること。
自分の地域の避難場所や避難経路を確認すること。
災害が起きたときに、自分がどう行動するかを考えておくこと。
そうした一人ひとりの小さな行動も、未来の命を守ることにつながります。

◎04. 「震災を伝える」ことから「未来の命を守る」ことへ
今回の活動では、震災当時の被害や避難だけでなく、南三陸町がどのように復興してきたのかについても学びました。
震災直後は、住まいや仕事を失い、多くの方が避難所や仮設住宅での生活を余儀なくされました。
そこから全国・世界からの支援、そして地域の方々の努力や支え合いによって、住宅や産業の再建が進められてきました。
そして現在も、南三陸町では震災の記憶と教訓を次の世代へ伝える取り組みが続いています。
学校からは、
「語り部さんにとって、復興祈念公園はどのような役割を持っていますか?」
という質問も寄せられました。
復興祈念公園は、追悼だけでなく、震災を伝え、学び、防災につなげる場所でもあります。
被災地を訪れ、震災の記憶に触れ、復興した現在の町の姿を見る。
その両方を知ることで、震災を「過去の出来事」として終わらせず、これからの防災や自分自身の行動について考えるきっかけになります。
◎05. 一人ひとりの「問い」が、未来の備えになる
今回、仙台青陵中等教育学校のみなさんからは、震災当時の出来事だけでなく、語り部の思いや復興、そして「自分たちにできること」について多くの質問が寄せられました。
震災を学ぶことは、過去を振り返ることだけではありません。
「もし自分だったらどうするか」
を考え、自分の地域の避難場所を確認する。
家族と災害時の連絡方法を話しておく。
学んだことを誰かに伝える。
そんな小さな行動の積み重ねが、未来の命を守る「そなえ」になります。
南三陸311メモリアルでは、これからも震災の記憶と教訓を伝えるだけでなく、一人ひとりが自分自身のこととして考え、未来の行動につなげられる学びの場を提供してまいります。
仙台青陵中等教育学校のみなさん、このたびは南三陸町へお越しいただき、ありがとうございました。今回の学びや問いを、それぞれの地域や日常の中での「そなえ」につなげていただければ幸いです。
実施概要
■ 企業・団体名:日信ソフトエンジニアリング株式会社(埼玉県)
■ 参加人数:13名
■ 受講プログラム:語り部による学びのプログラム(震災講話+バス語り部)
■ 参加の目的:防災・震災学習、地域づくりや復興の学び、研修・人材育成、個人的な関心など
【研修の目的】埼玉のIT企業が南三陸で「団体研修」を行う理由
埼玉県に拠点を置き、社会インフラを支えるシステム開発などを手掛ける日信ソフトエンジニアリング株式会社様。今回、総勢13名の皆様で当館を訪れ、「語り部による学びのプログラム(震災講話+バス語り部)」を受講されました。
この研修は、社員の皆様の人材育成や組織の危機管理意識を高めることを目的に企画され、防災・震災学習のみならず「地域づくりや復興の学び」への高い関心を持ってのご参加となりました。
受講いただいたプログラムは、被災当時のリアルな経験を聴く「震災講話」と、実際に町内を巡りながら被害と復興の足跡をたどる「バス語り部」の組み合わせです。
研修後のアンケートでは、プログラムに対して「大変満足」との高い評価をいただき、その理由として以下のようにお答えいただきました。
【受講者の声】 「災害に対する備えの重要性や、いざ災害が発生した際の『対応原則』について、深く理解することができました」
13名の参加者それぞれが、甚大な被害を受けた現地の凄惨さとそこから立ち上がった人々の生の声に触れることで、頭で理解するだけの「防災」を超え、組織や個人におけるリアルな危機管理のあり方を考える契機となったようです。

プログラムの中で、最も参加者様の印象に残り、深い学びとなったのが「率先避難者たれ」という言葉でした。
【受講者の声】 「率先避難者たれ(周囲を巻き込んで、自分がまず最初の一歩を踏み出せるようになること)という教訓が、強く心に響きました」
津波避難において、誰かが逃げ始めるのを待つのではなく、自分が最初の避難者となって周囲の避難を促す──。この同調バイアスを打ち破る行動力は、災害時のみならず、企業のリーダーシップや日々の組織運営においても非常に重要なマインドセットです。「自分が動くことで周囲の命を救う」という決意を、研修を通じて強く刻まれていました。

受講者の皆様は、南三陸で得た教訓を一時的な体験で終わらせるのではなく、これからの「仕事」と「日常」の双方に組み込んでいきたいと、今後の展望を語ってくださいました。
- 業務における危機管理 日々の業務におけるリスクヘッジや、想定外のトラブルが発生した際の「行動原則」として、今回学んだ確実な初動と判断力を活かしていく。
- 日常における行動原則 プライベートや地域社会においても、常に防災意識を持ち、いざという時には「率先避難者」として周囲を導ける存在を目指す。

最後に、当館のプログラムや施設設備に対し、「現段階では、十分な内容・施設だと思っています。今後も、継続いただきたいと思います」という大変励みになる温かいエールをいただきました。
社会の安全やインフラに関わる企業様だからこそ、今回の研修で共有された「率先避難者たれ」という教訓が、13名の皆様それぞれのこれからの確かな行動原則として活かされることを、スタッフ一同心より願っております。ご来館、誠にありがとうございました。
【研修受け入れレポート】震災の教訓から「主体的に考え行動する力」を学ぶ
トヨタレンタリース栃木 新人社員研修

実施概要
【団体】 トヨタレンタリース栃木 新人社員研修
【人数】 18名
【実施プログラム】 震災講話(60分)+バス視察(90分)
受け入れレポート
今回、トヨタレンタリース栃木の新人社員18名の皆さまをお迎えし、震災講話とバスによる現地視察を実施しました。
講師は、東日本大震災を経験した南三陸町議会議員・伊藤俊氏が担当。まずは南三陸ポータルセンター交流ルームにて、自身の被災体験をもとにした震災講話を行いました。
講話では、「当たり前の日常」が決して当たり前ではないこと、そして災害はその日常のすぐそばにあることを、自身の経験を交えながらお話しいただきました。

また、「命を守ること」だけではなく、「命を守り続けるためにどう備え、どう生きるか」という視点の重要性についても紹介。災害時には、情報が不足し、ライフラインも途絶える極限状態の中で、人とのつながりや日頃から築いてきた信頼関係が大きな支えとなること、さらに避難生活では正しい知識や事前の備えが、その後の生活や心身の健康にも大きく影響することが伝えられました。
講話の締めくくりでは、「無関心こそが最大のリスク」というメッセージとともに、平常時から防災を自分事として考え、日々の訓練や備えを積み重ねることの大切さが語られました。
被災地を巡り、震災の現実を肌で感じる
講話終了後はバスに乗車し、浸水エリアである旧戸倉中学校や戸倉小学校跡地へ向かいました。
震災当時、この地域で実際に起こった出来事や避難の状況について説明を受けながら現地を巡る中で、参加者からは「ここまで津波が到達したのか」と驚きの声も聞かれ、被害の大きさを実感している様子がうかがえました。

その後は旧防災対策庁舎へ移動し、震災前の町の様子や発災当日の状況、そして庁舎で起こった出来事について説明を受けました。参加者は当時の状況を思い浮かべながら、真剣な表情で耳を傾けていました。
最後に名簿安置の碑を訪れ、全員で静かに手を合わせ、犠牲となられた方々へ哀悼の意を捧げました。
現地で見て、聞いて、感じることで、震災を「過去の出来事」ではなく、自らの行動や備えにつなげる学びの時間となりました。
受講者インタビュー
「自分で考え、行動する力」を育てる新人研修として
― 今回の研修を実施されたきっかけを教えてください。
グループ会社である栃木トヨタでは、約10年前に南三陸町を訪れ、ホテル観洋の女将さんの講話や語り部バスを体験したことがありました。その際の学びが非常に印象深く、「ぜひ自社の社員にも経験してほしい」と感じたことがきっかけです。
コロナ禍では実施を見送っていましたが、現在は再開し、新人社員研修の一環として毎年南三陸町を訪れています。

― 新人研修として期待していることは何ですか。
震災の現場を実際に訪れることで、防災意識を高めてもらうことが第一の目的です。
一方で、仕事においてもマニュアルどおりに進めるだけでは対応できない場面があります。状況に応じて自ら判断し、最善の行動を選択する力が求められます。
今回の研修を通じて、「今、自分に何ができるのか」を自ら考え、主体的に行動できる人材へ成長するきっかけになればと期待しています。
― 特に印象に残ったことを教えてください。
「命を守ること」だけではなく、「命を守り続けるための事前準備」が重要であるというお話が特に印象に残りました。
日頃からさまざまな状況を想定し、いわば”頭の体操”をしておかなければ、たとえ命が助かったとしても、その後の生活を守り続けることは難しいという考え方は、これまでになかった新たな気づきでした。

トヨタレンタリース栃木の皆さま、このたびは南三陸311メモリアルのプログラムをご受講いただき、誠にありがとうございました。震災の記憶と教訓が、皆さま一人ひとりのこれからの行動や備えにつながり、「命を守る力」を未来へつないでいくきっかけとなれば幸いです。またお会いできる日を心よりお待ちしております。

一般社団法人共同通信社の新入社員15名の皆様をお迎えし、南三陸311メモリアル特別顧問・佐藤仁による現地講話を実施しました。
はじめに旧防災対策庁舎をご案内し、東日本大震災発災直前から津波襲来、そして翌日にかけての出来事について説明しました。参加者の皆様は、実際の被災現場を前にしながら当時の状況に耳を傾け、理解を深めている様子が見られました。

続く講話では、震災発生直後の南三陸町の行政対応や、その後の復興まちづくりについてお話ししました。
特に、震災直後に町長自らが連日記者会見を行い、職員の業務を守りながら報道機関と連携していたこと、報道を通じて不足物資や義援金の支援が全国へ広がり、多くのボランティアの力が復興を後押ししたことについて紹介しました。
また、防災計画の想定を超える津波に直面した経験から、高台移転や防災・減災の考え方を抜本的に見直してきた経緯についても説明しました。
さらに、森林・海・観光資源を活かした持続可能なまちづくりや、FSC認証、ASC認証、ラムサール条約登録湿地、ブルーフラッグ認証などの取り組みについても紹介しました。


講話の最後には、支援への感謝と震災の記憶を未来へ伝え続けることの重要性、そして南三陸311メモリアルが果たす役割についてお伝えしました。
参加者の声
参加者からは、
「被災地の現状だけでなく、復興の過程や未来への希望を知ることができた」
「テレビでは伝わりきらない現地の状況や地形、防潮堤の役割を実際に見ることができた」
「前町長自身も被災者でありながら、自身の経験よりも町の復興について語られていた姿が印象的だった」
といった感想が寄せられました。
また、
「悲しみで終わらせるのではなく、次につなげようとする姿勢に強く心を動かされた」
「今後は被災地の課題だけでなく、復興への取り組みや希望も伝えていきたい」
という声も聞かれ、参加者の皆様にとって大きな学びの機会となったことがうかがえました。

おわりに
今回の現地講話を通して、復興は行政だけでなく、報道機関、ボランティア、地域住民、そして全国・世界からの支援が相互に関わることで実現してきたものであることを改めてお伝えする機会となりました。
共同通信社の皆様が南三陸で得た学びや気づきを、それぞれの現場で活かされることを願っています。
ご来館いただき、誠にありがとうございました。
佐藤特別顧問による講演のご案内
佐藤特別顧問による講演は、全国対応/オンライン対応可/60~90分で承っております。
東日本大震災の実体験と自治体経営の視点をもとに、行政研修、防災危機管理研修、企業BCP研修、学校講話など、ご要望や対象者に合わせて内容をオーダーメイドで構成いたします。
単なる震災体験談にとどまらず、災害時の意思決定、危機管理、組織マネジメント、復興まちづくりなど、実践的な学びをお届けしています。
自治体・企業・教育機関をはじめ、全国各地で多数の登壇実績がございます。
開催形式やご予算に関するご相談も承っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。
▶ 詳細はこちら:佐藤特別顧問の講演

2026年1月26日、プロ野球チーム 東北楽天ゴールデンイーグルス の 新人選手12人 が、東日本大震災15年の節目を迎える被災地・南三陸町を訪れ、南三陸311メモリアル にお越しくださいました。


今回の訪問は、春季キャンプ前の恒例行事として13年連続で行われております。
震災の記憶と教訓を胸に刻み、東北の一員として歩む姿勢を大切にされており、今回の来館もその一環として行われたものです。
選手の皆さんは館内展示を見学し、東日本大震災当時の状況や、被災地が歩んできた復興の道のりについて学びました。


また、防災対策庁舎周辺では、震災で失われた多くの命に思いを寄せ、静かに手を合わせる姿も見られました。
展示や現地での説明を通して、命を守る行動の大切さや、震災の記憶を次世代へ伝えていくことの意義について、真剣に耳を傾けていただきました。
今回の来館が、選手の皆さんにとって、東北でプレーする意味を改めて考える機会となり、今後の活躍につながることを願っています。
南三陸311メモリアルでは、これからも多くの方々との出会いを通じて、震災の記憶と教訓を未来へ伝えていきます。

2026年1月、南三陸町立入谷小学校の5・6年生の皆さんが、南三陸311メモリアルに来館し、ラーニングシアターを受講しました。

当日は、ラーニングプログラム①「生死を分けた避難」を受講。
東日本大震災当時の実例をもとに、「避難の判断」や「避難を始める早さ」が命を守るうえでどれほど重要であったのかを学びました。
祈りの丘での体験から学ぶ“避難開始の大切さ”
ラーニングプログラムの受講前には、震災復興祈念公園を訪れ、祈りの丘での駆け上がり体験を実施しました。
実際に体を動かして高台へ向かうことで、「一刻も早く避難を始めること」の重要性を体感的に学ぶ機会となりました。

生徒からの声
プログラムの中では、次の問いを生徒の皆さんに投げかけました。
Q. いざというとき(災害にあったとき)のために、あなたが今できることはどんなことですか?
この問いに対し、生徒たちからは次のような声があがりました。
「信頼関係をきずくこと」
「周りの人と話しておく。日ごろから食料などを備えておく。あいさつをする」
「近くの避難場所を確認する」
「訓練にちゃんと取り組む」
「人と交流すること」
日常の中での行動や人とのつながりが、災害時の行動につながることを、生徒一人ひとりが自分の言葉で考える時間となりました。

南三陸311メモリアルでは、今後も子どもたちが「自分の命を守る行動」を主体的に考え、学ぶことができるラーニングプログラムを実施してまいります。
4月28日(月)、、「NTTドコモグループ」の東北地域の新入社員の皆さまがご来館されました。

「NTTドコモグループ」新入社員の皆さまは、昨年も新入社員研修でラーニングプログラムをご覧いただいており、今年も新たに入社された社員の皆さまの研修の一環で南三陸町へ訪問されたました。
今回ご覧いただいたラーニングプログラムは、レギュラープログラム②「そのとき命が守れるか」です。
震災時に、町内の指定避難所・避難場所の多くが津波に襲われたという南三陸町の事例から、自然災害発生時には想定をはるかに超えた事態に直面する可能性があるということを学びます。
震災当時中学生・高校生だった証言者たちが、あの日津波に襲われた避難所でどのような避難や対応をしたのか。そして消防士として人命救助にあたる職務についていた方々が、震災を経て「自分の命を守る」ということの意味をどのように捉え直したのか。
プログラム中には教訓から得られた問いかけと、参加者同士での対話の時間が設けられています。それらを通じて、新たな気づきや考えを手にすることができるのが、ラーニングプログラムの特長です。
今回参加された皆さまは東北地域出身の方だけでなく、東北地域以外の地域出身で、実際に震災を経験されていない方も中にはいらっしゃいました。
そんな中で実際の震災の対応の難しさや想像を超えた映像に皆さま大変驚かれておりました。
そして震災について学ぼうという真剣な眼差しで映像をご覧いただきました。

今回はラーニングプログラムをご覧になった後、「語り部による学びのプログラムのバス案内」にご参加いただいたのですが、映像に出てきた被災地に実際に行かれ、その場所をご覧いただきました。
ご参加いただいた「NTTドコモグループ」新入社員の皆さまにご感想をいただきました。
「今日の学習で被災地の方々は想像以上に肉体的にも精神的にも疲弊していることを知りました。ドコモグループ社員として、通信を通して被災地の方々の支えになれるように、1日でも早く日常生活に戻れるように、災害復旧業務にあたる際には全力で職務を全うしたいと思いました」とお話いただきました。
「NTTドコモグループ」新入社員の皆さま、ご来館いただきありがとうございました。
1月18日、プロ野球チーム東北楽天ゴールデンイーグルスに新たに入団される選手の皆様が、南三陸311メモリアルにお越しくださいました。
<公式HPより 2025年度新入団選手が東日本大震災の被災地(南三陸町)を訪問 >
毎年チームキャンプ前に実施している新入団選手研修の一環で、メモリアルを中心に南三陸さんさん商店街や復興祈念公園、旧防災対策庁舎などを見学、佐藤仁町長や当館スタッフがご案内いたしました。
ラーニングプログラムでは、震災当時中学生だった方の証言から学ぶプログラム「そのとき命が守れるか」を視聴。自分のふるさとや、新たな生活が始まる仙台の地でどのような災害が起こりうるのか、真剣なまなざしでご覧いただきました。
また、今年は台湾出身の選手もいらっしゃいます。ラーニングプログラムのあとには、町長より南三陸と台湾との繋がりやこれまでの交流をご紹介しました。
メモリアルの後には、震災遺構である旧防災対策庁舎なども見学、町長より震災当時の体験談をお話しました。
ドラフト1位で入団した宗山塁選手からは、「被災当時の状況や実際に被害にあわれた方の話を初めて聞いて、今の自分たちの状況は当たり前ではないと強く感じました。」と感想をお話いただきました。
選手のみなさま、今年もご来館いただき誠にありがとうございました。
10月8日、広島市立舟入高等学校のみなさまが、修学旅行で南三陸311メモリアルへご来館されました。
広島市立舟入高等学校の修学旅行では、北海道・宮城・福島など、いくつかの訪問先から生徒それぞれが希望するコースを選択。宮城県はそのコースの中の1つです。各地の震災遺構や伝承館への訪問、産業復興や震災後のまちづくりの中心を担った方からの講話などを通じて学びます。
南三陸311メモリアルに入ってすぐのエントランスには、震災に関する数字やデータをまとめたパネル・立体地図があります。エントランスでは、震災前の町の海抜から10.8m嵩上げした高さにこのメモリアルが建てられていること、そしてこの施設の天井とほぼ同じくらいの地点に津波が到達したことが、スタッフから開設されました。壁には旧防災対策庁舎を襲った津波の高さ15.5mのラインが示されていて、生徒の皆さんは首を大きく傾けて見上げていました。
その後、東日本大震災のエピソードをまとめた展示や証言映像、資料などが並ぶ展示ギャラリーへ進みます。
1人でじっくりと展示パネルを読み込んだり、友達と指を差し合いながら証言映像を眺めたりして、各自で学びを深めていきます。

その奥のアートゾーンでは、クリスチャン・ボルタンスキーのインスタレーション作品「MEMORIAL」を鑑賞。生と死、命の尊厳に向き合いながら作品を作り続けてきたボルタンスキーの思い、そして積み上げられた錆びた缶とそれを照らす白熱灯の灯りから、失われた命を想い馳せます。
今回、メインとなるプログラムは、ラーニングプログラムのレギュラー②「そのとき命が守れるか」を選択されました。
町民の証言映像を視聴し、町の指定避難場所・避難所の多くが津波に襲われた南三陸町の事例から、自然災害が発生すると想定をはるかに超えた事態に直面することがあるということを学びます。
映像では、震災当時中学生・高校生だった証言者たちが、あの日津波に襲われた避難所でどのような避難や対応をしたのかを語ります。プログラム中、いくつかの問いかけや1分間の対話の時間が設けられていて、周りの人と話すことで、自分自身の理解を深め、新たな気づきや考え方を得ることができます。
対話の時間では、「広島って土砂崩れが多い地域だよね」「台風や豪雨災害の時って地震と同じ備えじゃダメじゃない?」「津波がきたら屋上じゃ逃げられないよね」など、知っている知識や気づきと合わせて、様々な感想が飛び交っていました。
館内見学後に感想を伺いました。
ある男子生徒さんは、南海トラフ地震が心配される中で、地震などの対策を考えたいと思って宮城コースを選択されたとのこと。
「印象に残ったのは、第2第3の避難先を考えるという消防士さんの話。一度の避難で安心してしまいそうだが、その先も危険を考え続ける必要があるんだと思いました。」
また、別の女子生徒さんは、「福島の原子力災害のことを学ぶことが多く、宮城の地震や津波のことを学ぶ機会は少なかった」から、今回宮城コースを選択されたそうです。
「印象に残ったのは、中学生自身が人命救助を行ったという話と、それでも人を救えなかったという証言。自分が中学生だったらきっとできなかったと思う。それでもやらなければならない時があるんだと思ったし、そのときに自分は行動できるのか、これからも考えたいです。」
先生にお話を伺うと、東北方面は初めて訪問するとのことで、「自分で選択したコースなので、みんな楽しみにしてきました。広島は平和教育が盛んで、実際の被害状況を伝える施設が多いんですが、自分がどう考えるかを問いかける施設はなかなかありません。とても充実した学びになりました。」と感想をいただきました。
帰り際、将来教員を目指しているという生徒さんが、「知らないこともありましたし、それ以上に考えることがたくさんありました。」と、お話されました。
南三陸311メモリアルは、震災の出来事や教訓を伝えるための施設である以上に、考え続けるためのきっかけを提供することが役割の震災伝承館です。「何が生死の分かれ目になってしまったのか」「自分自身ならどう判断しどう行動するのか」など、答えのない問いを考え続けることが大切だと、私たちは考えています。
今回の学びや気づきが、これからの生活の中で大切なものを守るために活かしていただけたら幸いです。
広島市立舟入高等学校のみなさま、ご来館ありがとうございました。
10月7日、三菱地所コミュニティ株式会社のみなさんが新入社員研修の一環として南三陸町にお越しになり、「今日から実践できる防災1アクションを持ち帰る簡単ワークショップ~南三陸のケーススタディを活かして~」を受講されました。
南三陸町などの地方で研修を行うのは初めてとのことで、東北に初めて足を運んだという方も多くいらっしゃいました。
会社としてのメイン業務はマンションやビルなどの建物管理などに関する業務とのことで、以前から防災に関しては会社としても注力してきたそうです。今回参加された方々も、自治管理組合や住民のみなさんに防災を呼びかけることが業務としては多いとのこと。
今回、南三陸町を研修地として決められたのは、「それに関するマニュアルはありますが、やはり自分の言葉できちんと伝えられるようになってほしい」という目的から。そのために、やはり現地で体験し学ぶ必要があると考え、今回の研修を企画されたそうです。
午前中には、旧戸倉中学校や五十鈴神社など、実際に被災した現場を巡る視察を実施。そのあと、午後からこちらのワークショップを受講されました。
自然災害が発生した際には、携帯電話が使えない、家が被災して戻れないなど、日常では考えられない状況になります。それらの状況を想定したうえで、東日本大震災を経験した住民の証言映像を視聴します。そして参加者でアイデアを共有しながら、家族や個人が今日から実践できる防災アクションを決め、持ち帰っていただくというワークショッププログラムです。
ワークショップの初めに行うのが、「現時点での備え」を書き出すワーク。この時間では、自宅で備えているもの、家族と話し合っていること、職場でのマニュアルなど、「今の自分が備えているもの・こと」を書き出します。

そして、メインとなる証言映像の視聴に進みますが、その前に東日本大震災以後に発生した自然災害の特徴や災害時に明らかになった課題などを、ファシリテーターが解説します。
過去に頻発している水害は河川などの近くで発生するとは限らないという話や、インフラに関する課題が浮き彫りになった状況などの解説が、「もしかしたら自分も同じように被災するかもしれない」という想像に繋がります。
これが「自然災害を自分事にするコツ」として、証言映像の受け止め方や防災1アクションを決める際に活用されます。
証言映像を視聴した後は、そこからの気づきや発見した点をもとに、「新たにやってみようと思った備え」を書き出し、グループで共有します。
今回参加した社員の皆様は、出身や勤務地も様々。グループで話し合う中でも、それぞれの地域の特徴や不安に感じる点などが異なるからか、「なるほど」「そっか、そうだよね」という声も多く聞こえてきました。
そして、最後に各自が持ち帰り実行するための「防災1アクション」を決め、全体発表をして、ワークショップは終了です。
ワークショップ終了後に感想を聞かせていただきました。
東京で勤務しているという女性は、『家族と避難場所を確認しておく』という防災1アクションを決めました。
「ワークショップで印象に残ったのは、家族との合流場所を決めなければいけないという点。仕事中に被災したら、家族がバラバラに避難することになります。携帯が使えなかった場合にどこにいるのかわからなくなるため、その場合でも合流できるように避難所を把握して、合流場所を話し合っておきたいです。」
また別の女性は、午前中に訪れた南三陸町戸倉地区の五十鈴神社でのエピソードが印象に残っているとのこと。こちらの方も、「避難経路の確認、避難場所の確認」を防災1アクションとして決めていました。
「仕事中に被災して家族が心配になっても、自分は仕事を離れられない。その場合でもきちんと事前に話し合って確認しておけば安心だし、不安感も取り除けると思います。また、自宅でペットを飼っているので、そのペットと一緒に避難できる場所も把握しておきたいです。」とのことでした。
防災1アクションを決めるワークの時間に、ファシリテーターから「どんな小さなことでも構いません。実際に実行できるかどうかがカギです。」と声がかかりました。
研修で終わらせるのではなく、自分が今暮らす地域に戻ってから実際にアクションを起こしてほしい。どんなに小さなことでも、実際に行動し積み重ねていくことが、自分の命や大切なものを守ることにつながるはず。
南三陸311メモリアルでは、そんな願いも込めて、このワークショップを提供しています。
これからの仕事や暮らしの中で、今回の研修で学んだことが自身の防災に活かしていただけたら幸いです。
三菱地所コミュニティ株式会社のみなさま、お越しいただきありがとうございました。
9月25日、石川県立寺井高等学校のみなさんが南三陸町にお越しになり、「語り部による学びのプログラム」を受講されました。
今回受講された「語り部による学びのプログラム」は、震災講話とバスでの町内視察を組み合わせた、南三陸町観光協会が震災直後の2011 年より提供している団体向けのツアープログラムです。
被災者の語りに耳を傾け、実際に被災地の現場に立つ体験型学びのプログラムでは、震災前の町の様子から被害状況、語り部自身の体験談や今の想いをお伝えします。
今回、震災学習を目的として訪問先に東北を選んだとのことですが、旅程を決定したあと、1月1日に能登半島地震が発生。そのため、「災害直後の課題や教訓に加えて、復興のプロセスの中でどのような役割が発揮できるかを考えたい」と、先生方はおっしゃっていました。
まずは全体で震災講話を受講します。今回講話でお話いただいたのは、2011年当時高校2年生だった佐藤慶治さんです。
発災当時は家族が町内で別々の場所に避難したこと、地震の際にいた志津川少年自然の家で避難された方々に対応したこと、そして南三陸町で家業を継ごうと決心した際に祖父から言われたこと。
さらに、当時高校生だった佐藤さんが目の前で戸惑っている大人たちに何を感じたのか、なぜ今地元で仕事をしているのかなど、震災の体験を振り返るだけでなく、佐藤さん自身の目線で感じる南三陸町の復興まちづくりのお話もされました。

講話のあとには、バスで町内の被災現場を巡りながら語り部を聞く「バス語り部」が始まります。
講話会場を出発し、約22mの津波が到達した旧戸倉中学校、43名が犠牲になった旧防災対策庁舎が遺されている震災復興祈念公園などを巡りました。

津波の実際の脅威を目の当たりにしたり避難所の様子を聞いたりすると同時に、友達と通っていた学校のこと、卒業式の直前だった3月のことなど、当たり前にあった生活が突然失われた事実も目の当たりにしていました。

今では、311メモリアルや南三陸さんさん商店街があるエリアから見下ろせる場所に、旧防災対策庁舎があります。震災前の町は、この旧防災対策庁舎と同じ高さの土地に広がっていたということが、実際に隣に立つことで実感できます。
講話で話していた内容に加え、実際に被災現地に立つことで震災後のまちづくりや防災への考え方をより深めることができたようでした。
受講した後に、生徒さんたちに感想を伺いました。
「旧戸倉中学校や旧防災対策庁舎を見て、当時の様子が想像できて、本当にすごい災害だったんだと実感できました。能登も大変なことになっているので、今日お話しいただいたことを、これからの防災に活かしていきたいです。」
「庁舎の隣で、語り部さんから『まず自分の命を守ること、それができてから人の命を守れるんだよ』と話してもらったことが、印象に残っています。講話の中でも、高校生が避難所で対応した話があったので、自分も何ができるのかを考える時間になりました。」
1月1日に発生した能登半島地震、そしてつい先日発災した豪雨災害。
重なる自然災害の被災地となった能登半島と同じい石川県で暮らす生徒さんたちにとって、今回南三陸町で考えたことや気づいたこと、現地を歩いて感じたことが、これからの防災への意識や日常に変化を与えるきっかけになりましたら幸いです。
石川県立寺井高等学校のみなさん、お越しいただきありがとうございました。
9月8日(日)、茨城県の常磐大学で活動されている学生団体「TRICOROL」の皆さまがご来館されました。

「TRICOROL」の皆さまは、地域での子ども支援や、震災復興支援などの活動をされています。今回は、被災地の現状から防災への理解を深めること、ラーニングプログラムを通していざというときの判断や行動について自分ごととして考えること、 そして防災に関する新たな学びを考えることを目的に、南三陸町へ訪問されたとのこと。
今回ご覧いただいたラーニングプログラムは、レギュラープログラム➀「生死を分けた避難」です。
東日本大震災当時、生死の分かれ目に直面した住民たちの証言映像をもとに、人々はどう行動し、町外との連絡がすべて途絶えた中で厳寒の夜をどのように過ごしたのかを知り、自然災害から命を守るために求められる究極の備えとは何かを、参加者同士で語り合いながら考えます。
終了後には、参加された皆さんの多くが満足されたそうで、「ラーニングプログラムについては被災者の生の声をまじかで聞いているような感じがした」「私たちが考えていたものより学ぶことが多く、参加してよかった」と、参加された皆さんはお話されていいました。

代表の方からは、「今回は避難行動について学ぶプログラムに参加しました。参加する前は、災害による避難行動は決まっているものであり避難訓練で行ったとおり行動すればいいなどと考えていましたが、プログラムを通して、災害の種類によって避難行動は変えなくてはいけないこと、その場の災害状況の度合いによって自らの判断で行動しなきゃいけないことを知ることができました。」と感想をいただきました。
TRICOROLのみなさま、ご来館いただきありがとうございました。
9月11日(水)、共立女子大学の皆さまが来館されました。
共立女子大学様は、2019年に南三陸町と連携協定を締結されました。
町内の志津川中学校や歌津中学校での地域資源を課題活用したPBL(課題解決型授業)「1日レストラン」、PBL社会連携プログラム 南三陸町フィールドワーク、南三陸産の食材を活用した学食メニューの提供など、これまでにも様々な取り組みをされています。
これまでの取り組みの様子はこちらからご覧ください
今回の訪問も、午前中に志津川中学校での「1日レストラン」実施後にご来館されました。
今回の来館でご覧いただいたのは、ラーニングプログラム③「いのちを想う」です。

このプログラムは、大きく3つのエピソードで構成されています。多くの地域住民と共に指定避難所へ逃げ込んだ町民が「安心」したことから得られた教訓、当時の小中学生が被災後をどう生きてきたのか、あの日を振り返って感じるもの、そして漁業関係者たちが失意のどん底から立ち上がり歩んできた過程と現在。災害時の様子を知るだけではなく、その被災を乗り越えてきた町民の証言から、人間は何を大切にして日々を生きるべきかに思いを馳せ、「いのちを想う」内容となっています。
南三陸311メモリアルのラーニングプログラムでは、「この状況で、あなたならどうしますか?」という問いかけが参加者に投げかけられます。
レギュラープログラム3「いのちを想う」では、震災時の実際の避難行動による反省を口にした町民の証言をヒントにした問いかけとなっており、参加された学生さんたちはその理由を考えながら対話を重ねていました。
証言映像を観ながら、投げかけられた様々な問いについて対話しながら、参加者同士で考え合う時間が、当館のラーニングプログラムの特長です。
館内の見学後に、参加された皆さんに感想を聞きました。
「前回来たときにはラーニングプログラムが見れなかったので、今回ようやく見ることができました。背筋が伸びる思いでしたが、映像やインタビューから、当時の緊迫さや生きることへの思いが伝わってきました。」
「当時は小学生で、映像で見ていただけでした。南三陸に来るのは初めてですが、旧防災対策庁舎など現地に来ないと感じないものが多い気がします。自分の人生と向き合ういい機会になりました。」

午前中に志津川中学校で実施した「1日レストラン」では、美味しい食材がたくさんある町だと感じたそうです。志津川湾の海のめぐみを受ける一方、時には自然災害という脅威となって、多くのものを奪い去っていきました。海とともに暮らしていくこの町での豊かさと厳しさ。今回の訪問でその両面を感じていただけたようでした。
共立女子大学のみなさま、ご来館いただき誠にありがとうございました。
9月6日(金)、南三陸311メモリアルに、台湾P.リーグ+所属のプロバスケットボールチーム「FORMOSA DREAMERS(フォルモサ・ドリーマーズ)」が来館しました。
メインコンテンツであるラーニングプログラム体験などを通じて、震災復興支援から続く台湾と南三陸町との繋がりや復興の歩みなどを見学されました。
【概要】
日程:2024年9月6日(金)
訪問者:台湾プロバスケットボール「P.リーグ+」所属 FORMOSA DREAMERS(フォルモサ・ドリーマーズ) 選手・スタッフの皆様
株式会社仙台89ERS 代表取締役社長 志村雄彦様 スタッフの皆様
【来訪の経緯】
南三陸町は、東日本大震災後より台湾をはじめとした世界各地から多大な支援を受け、復興に取り組んで参りました。
また、南三陸町東日本大震災伝承館「南三陸311メモリアル」は2022年に開館し、仙台89ERS様は志村雄彦社長をはじめ多くの選手の皆さまに毎年ご来館いただいております。
こうした背景により、この度のクラブ創立20周年記念国際親善試合翌日のエクスカーションとして、台湾フォルモサ・ドリーマーズの皆さまに訪問いただくことが決まりました。
6日当日、選手の皆さまは町内志津川保育所での歓迎セレモニーで子どもたちと交流し、台湾からの多大な支援を受け再建された南三陸病院や震災遺構旧防災対策庁舎などを訪問。南三陸町からは震災直後の町の状況、復興を進めるにあたってご支援いただいた台湾の皆さまへの感謝、そして13年経過した今の町の様子などをお伝えしました。
【当日の様子】
今回ご覧いただいたラーニングプログラムは、再建前の公立志津川病院で被災された町民の証言映像を中心にしたプログラム「助かった命を守る」です。
病院での入院中に震災を経験し、病院の窓からご実家が流されていく様子、津波に飲まれた自動車に乗っていた女性が沈んでいく様子を目の当たりにした方の証言を、選手やスタッフの皆さまは固唾を飲んでまっすぐにご覧になっていました。
南三陸311メモリアルのラーニングプログラムでは「あなたならどう考えるか」を問いかけ、その問いについて参加者同士で対話しながら考えあう時間が特長となっています。今回の話し合いの中でも、普段あまり考えることのないテーマを話し合い、選手同士も明確な答えが出せない様子でした。
ラーニングプログラム体験後、フォルモサ・ドリーマーズ 林俊吉(リン・ジュンジ―)選手に感想をお聞きしました。
Q:先ほどのラーニングプログラムをご覧になって、台湾も地震の多い国だと思いますが、どのように感じましたか?
「映像をみると、強く生きる、諦めないことに強く感動しました。台湾でも、津波はそこまで大きくはなかったけど、台風などの災害もあります。自分自身も経験しました。でも、映像ほどの被害はなかったです。」
Q:今回の宮城県への訪問で最も学びになったのはどんなことですか?
「私はビルが立ち並ぶような大都会よりも、自然が豊かな地域の方が好きです。今回一番学んだのは、3.11のような震災があった後にも、復興に向けて前進できる皆さんの強い精神を学びました。」
【台湾と南三陸町のつながり】
南三陸町と台湾との交流のきっかけは、東日本大震災にさかのぼります。南三陸町は、市街地を襲った津波により、町内唯一の総合病院である公立志津川病院を失いました。町内に病院がない状態が続くことにより多くの町民が町外に移り住むこととなりました。
地域の暮らしを支える医療・福祉体制の早期復旧は、多くの町民が待ち望む最優先事項でしたが、病院再建は費用面を含め、大きなハードル・課題を抱えていました。そのような中で手を差し伸べてくれたのが台湾の方々です。
台湾赤十字(紅十字會)を通じて、病院再建の総事業費費用56億円のうち、約4割にあたる約22億2千万円の義援金が寄せられ、2015年12月に医療と福祉機能を備えた「南三陸病院・総合ケアセンター南三陸」を再建することができました。
再建された南三陸病院の敷地内には、台湾への感謝の気持ちを表す記念碑が建てられています。
その後も、台湾の高校生の教育旅行や大学生の日本語研修・インターンシップでの受け入れ、町内学生の台湾訪問研修の実施など、台湾からの支援を一時的なもので終わらせず、将来に渡る相互交流に繋げてまいりました。
台湾の学生たちが来町した際には、震災・防災学習の一環として南三陸311メモリアルでのラーニングプログラム体験、南三陸病院や旧防災対策庁舎の訪問などを実施しております。
選手・スタッフのみなさま、仙台89ERSの志村社長、ご来館いただきありがとうございました。
8月21日、夏休み中の教員研修として、南三陸町内にある戸倉小学校の先生方が南三陸311メモリアルを訪問されました。
昨年に続き2回目の教員研修ですが、新しく赴任された先生や町外から通っていらっしゃる先生も多いため、あらためて震災のことや地元の戸倉地区のことを学びたいという目的で、今年もご来館いただきました。
まず初めに、震災時の南三陸町の概況や防災対策庁舎の建設理由、東日本大震災時にチリ地震津波からの教訓がどう生かされたのかなどを、エントランスでお話ししました。

メインとなるラーニングプログラムは、4月に公開されたレギュラープログラム3「いのちを想う」をご覧いただきました。
大勢の人と避難場所にいるという安心感が危険を察知する感覚を鈍らせてしまうことがあることを学ぶとともに、当時の小中学生や漁師たちの証言から、彼らが被災後をどう生きてきたのかに耳を傾け、考えるためのプログラムです。
南三陸311メモリアルのラーニングプログラムでは、「この状況で、あなたならどうしますか?」という問いかけが参加者に投げかけられます。
レギュラープログラム3「いのちを想う」では、震災時の実際の避難行動による反省を口にした町民の証言をヒントにした問いかけとなっており、先生方もその理由を考えながら対話を重ねていました。
証言映像を観ながら、投げかけられた様々な問いについて対話しながら、参加者同士で考え合うというのが、当館のラーニングプログラムの特長です。当時この町で経験したときの様子を話したり、普段の子どもたちの様子を思い出しながら対話されている姿が印象的でした。
館内見学後に、先生方に感想を聞かせていただきました。
戸倉小学校に赴任して2年目のある先生は、昨年の研修で見たプログラムも覚えているとのことでした。「今年見た新しいプログラムは、より子ども目線で作られていると感じました。単級学校なので、普段からより深く子どもたちとやり取りをしています。今担当している子どもたちとも、また学びに来たいとな思いました。」
岩手県内陸部のご出身だという先生は、震災後にボランティアで何度か沿岸部に来たことがあるそうで、「映像を観たり伝承館に来たりすると、当時のことを思い出します。子どもたちのことも考えますが、それだけではなく自分の地元のことも考えてしまいますね。それに、意外と戸倉のことを知らない子どもたちは多いので、震災のこととあわせて地元戸倉のことも学んでくれたら嬉しいです。」と仰っていました。
館内みんなの広場には、写真家の浅田政志さんと町民のみなさんが一緒にアイデアを出し合いながら作り上げた「みんなで南三陸」という写真集の作品を展示しています。
先生たちがプログラム後に注目してご覧になっていたのが、戸倉かき生産部会の牡蠣漁師さんたちの作品でした。
レギュラープログラム③にも、震災後に戸倉の牡蠣漁師さんたちが取り組んだASC認証取得のエピソードが登場しますが、普段の授業でも戸倉の漁師さんたちに関わっていただくことも多いそうです。「顔の知った漁師さんたちが震災を語る姿も印象的だし、写真の中でにこやかに笑っている表情も素敵ですね。本当に、戸倉のことを多く学べる施設なので、子どもたちとも一緒に来て一緒に考えていきたいと思います。」
プログラムの内容や館内展示を活用して子どもたちがどんな学びができるのか、メモリアルを出る最後の最後まで話が尽きなかった先生方の姿が印象的でした。
子どもたちと日々を共にする先生方が、子どもたちと共に考えるために、少しでもお力になれたら幸いです。
戸倉小学校の先生方、ご来館いただき誠にありがとうございました。
8月8日、南三陸町内にある入谷小学校の先生方が、夏休み中の職員研修として、南三陸311メモリアルを訪問されました。
今年1月には入谷小学校の5-6年生が震災学習で訪問してくださいましたが、今回のように職員研修として訪問いただくのは初めてとのこと。
今回の研修先としてメモリアルをお選びいただいたのは、「震災を学ぶと同時に、自分たちが子どもたちに何を伝えていけるのかを考えるきっかけにしたい」という目的からとのことでした。
まず初めに、震災当時に南三陸町役場職員だったスタッフから、この町の防災計画や避難計画がどのような考えで構築されたのか、そして東日本大震災をへて得られた教訓は何かをお伝えしました。
今回の研修では、館内展示とあわせて、今年4月に新しく公開されたラーニングプログラム3「いのちを想う」をご覧いただきました。
大勢の人と避難場所にいるという安心感が危険を察知する感覚を鈍らせてしまうことがあることを学ぶとともに、当時の小中学生や漁師たちの証言から、彼らが被災後をどう生きてきたのかに耳を傾け、考えるためのプログラムです。

南三陸311メモリアルのラーニングプログラムでは、「この状況で、あなたならどうしますか?」という問いかけが参加者に投げかけられます。
ラーニングプログラム3「いのちを想う」では、震災時の実際の避難行動による反省を口にした町民の証言をヒントにした問いかけとなっており、先生方も話し合いながら選択をしていました。
証言映像を観ながら、投げかけられた様々な問いかけについて対話しながら、参加者同士で考え合うというのが、当館のラーニングプログラムの特長です。当時この町で経験したときの様子を話したり、普段の子どもたちの様子を思い出しながら対話されている姿が印象的でした。
ラーニングプログラム終了後に、当時この町で震災を経験された先生から感想を伺いました。
「当時は大学生で、実家で牡蠣むきを手伝っていたときに揺れました。今担当しているのは震災後に生まれてきた子どもたちです。何を伝えられるか、何を考えてもらうべきか、自分の経験も伝えながら考えていけたらと思います。」
南三陸町入谷地区は、町内で唯一海に面していない地区であり、震災時も津波被災がほぼありませんでした。そういった地区で暮らす子どもたちへの震災学習は、海が見える地区の子どもたちへの伝え方とも異なるかと思います。
震災時に南三陸町で被災した先生、近隣市町村で震災を経験した先生、震災後に教師になった先生、震災時は町を離れていた先生。先生それぞれの経験が異なる中で、震災後に生まれた子どもたちと震災をどう考えるのか。
南三陸311メモリアルのラーニングプログラムは、防災や自然災害に対して明確な答えを提示するプログラムではありません。「自分なら、どう判断して行動するか」、それを考えるきっかけをつかんでいただくためのプログラムです。
子どもたちと日々を共にする先生方が、子どもたちとともに考えるために、少しでもお力になれたなら幸いです。
入谷小学校の先生方、ご来館いただきありがとうございました。
2024年7月14日に、スズケングループ労働組合連合会の皆さまが、南三陸311メモリアルに来館されました。

今回、連合会としての総会に合わせて南三陸町で研修をされるとのことで、メモリアルの展示見学とラーニングプログラム、震災当時高校生だった方の語り部を聞くプログラムを受講されました。
館内入ってすぐのエントランスには、震災に関する数字やデータをまとめたパネル・立体地図があります。スタッフより、自分達が今立っている場所は震災後に10.8m嵩上げした土地であること、そしてこの施設の天井とほぼ同じくらいの地点に津波が到達したことをお伝えしました。また、旧防災対策庁舎を襲った津波の高さ15.5mのラインが壁に示されており、首を大きく傾けて見上げながら「想定外」の事実を目の当たりにしました。
その後、東日本大震災のエピソードをまとめた展示や証言映像、資料などが並ぶ展示ギャラリーへ進みます。旧防災対策庁舎の屋上で生存した方々の証言映像では、全員が食い入るように視聴していました。
ラーニングプログラムでご覧いただいたのは、「そのとき命が守れるか」というレギュラープログラムです。
震災時に、町内の指定避難所・避難場所の多くが津波に襲われたという南三陸町の事例から、自然災害発生時には想定をはるかに超えた事態に直面する可能性があるということを学びます。
震災当時中学生・高校生だった証言者たちが、あの日津波に襲われた避難所でどのような避難や対応をしたのか。そして消防士として人命救助にあたる職務についていた方々が、震災を経て「自分の命を守る」ということの意味をどのように捉え直したのか。
プログラム中には教訓から得られた問いかけと、参加者同士での対話の時間が設けられています。それらを通じて、新たな気づきや考えを手にすることができるのが、ラーニングプログラムの特長です。
最後に、参加された方々の感想をご紹介します。
福島から参加された方は、「こんなに自分で考えさせられるプログラムは初めてでした」と、多くの気づきがあったとのことでした。
「普段薬局などに関わることも多く、店舗にいる際にスタッフを先に避難させることもあります。その際に、自分自身の避難行動も考えておかなければいけないんだと気づかされました。」
名古屋から参加された方は、「被災された方々の映像は、正直心苦しいものがありました」とのことで、自分の命を守るということを深く考える時間になったとのことです。
「医療や福祉などの分野で働くエッセンシャルワーカーが多い企業。自分の命を守ることで、薬を必要とする人に届けられたり、介護福祉を必要とする人をサポートできたり、そうやって医療を必要とする方々の命を守ることにつながるんだと思いました。」
スズケングループ様は、医薬品卸売事業や介護福祉事業、ヘルスケア製品開発など、広く医療分野に関わる事業を展開する企業様ということもあり、「人を助ける」ということを強く意識する仕事が多いとのことです。そういった企業活動の中に、南三陸町をはじめ、東日本大震災被災地の教訓を生かしていただけたら幸いです。
ご来館いただき、誠にありがとうございました。
7月5日、町内にある志津川中学校の1年生のみなさんが、授業の一環で南三陸311メモリアルへお越しくださいました。
志津川中学校のみなさんは、2022年10月の開館当初から毎年授業の中で訪問いただいており、今年で3年目。特に、今年来館された生徒さんたちは震災時に生まれた世代でもあります。
志津川中学校では地域づくりと地域産業に根差した探究学習として、「森里海連環学」に取り組んでいます。南三陸町の海や漁業のこと、森や林業のこと、そして震災やそこを堺に変化した町のことなどを広く学びながら、自分が今後取り組んでいく探究テーマに繋げていきます。
今回ご覧いただいたのは、レギュラープログラム②「そのとき命が守れるか」です。
このプログラムでは、震災当時の中学生、そして志津川高校の生徒だった方の被災体験やその瞬間の決断や行動、その体験から感じていたこと、12年が経った今になって考えたことが語られています。自分たちの先輩がとった行動、そして今まさに自分たちが暮らす町での出来事を目の当たりにし、驚きと同時に中学生でも訓練や経験を活かしてできることがあるんだと感じた生徒さんも多かったようです。

ラーニングプログラムには、被災体験から得られた問いかけと、参加者同士で考え合う対話の時間が設けられています。対話する時間では、「家の裏ならすぐに高台上がれるかも」「うちはばあちゃんいるから支えないと無理だ」「あの道通れなかったら逃げられなくない?どうする?」など、もし自分だったらどのように判断し行動するのか、話し合いながら考えを巡らせているようでした。
参加した生徒さんからは、「震災の時は生まれてなかったから覚えてることはないけど、それでも命を守らなきゃいけないのは凄く感じた。」「この町が昔あんな大変な光景だったなんて想像できなかった。でも、それを知って自分たちが何ができるのか考えられると思う。」など、様々な感想をいただきました。
開館以降、毎年町内の小中学校の多くが震災学習・防災学習の一環でメモリアルを訪問いただいております。南三陸町で生まれ育つ地元の子どもたち、そして震災を知らない世代の子どもたちに南三陸町の経験を語り継いでいくことが、南三陸311メモリアルの役割のひとつであると、私たちは考えています。
そして伝えるだけではなく、命を守るために何が必要なのかを一緒に考えていくこと。それが、子どもたちの未来のためにこの南三陸町でできることの一つなのかもしれないと、あらためて考えました。
志津川中学校のみなさま、ご来館いただき誠にありがとうございました。
2024年5月24日、チリ地震津波の日として制定されたこの日に、映画監督の堤幸彦さんとスタッフの皆さんが南三陸311メモリアルに来館されました。
この日は気仙沼市を訪問し、震災遺構大川小学校を訪れる前に、昼食も兼ねて南三陸町へお立ち寄りいただいたとのこと。
館内で開催していた語り部企画「チリ地震津波の記憶を語る」では仲松敏子さんの言葉に耳を傾け、その後はラーニングプログラムへもご参加いただきました。
生の言葉で伝承していくことの重要性を再認識したとお話されながら、ラーニングプログラムでは「非常に能動的なプログラムでした」と、お話されていました。
堤幸彦さん、スタッフの皆さま、ご来館いただきありがとうございました。
【選択プログラム】ラーニングプログラム②「そのとき命が守れるか」
【日時】2023年3月6日(月)
【人数】24名

3月6日に京都市立西京高校様が来館されました。西京高校様の教育旅行では、7つの訪問先から生徒それぞれが行きたいコースを選択。その中の1つ、東北コースのテーマは「震災・防災」です。東日本大震災の震災遺構や伝承施設など中心に各地を訪問する6日間のうち、1日を南三陸町で過ごされます。
「昨年の秋頃に、2年生が教育旅行で南三陸町に行き、南三陸311メモリアルのラーニングプログラムを受講しました。引率した先生方が『生徒が熱心に学べる施設だったよ』と勧めてくれたので、1年生の教育旅行先にも選びました。私たちが住んでいる京都では、過去に阪神淡路大震災もありましたし、今後南海トラフ地震が起こると言われています。防災について、もっと知っておくべきじゃないかという意識が高い生徒が、東北コースを選択してくれました」

南三陸311メモリアルに入ってすぐのエントランスには、震災に関する数字やデータをまとめたパネル・立体地図があります。スタッフより、自分達が今立っている場所から約10m下の場所に町があったこと、そしてこの施設の天井とほぼ同じくらいの地点に津波が到達したことを説明してもらいました。壁には旧防災対策庁舎を襲った津波の高さ15.5mのラインが示されていて、生徒の皆さんは首を大きく傾けて見上げていました。
その後、東日本大震災のエピソードをまとめた展示や証言映像、資料など並ぶ展示ギャラリーへ進みます。1人でじっくりと展示パネルを読み込んだり、友達と指を差し合いながら証言映像を眺めたりして、各自で学びを深めていきます。

次にアートゾーンでは、スタッフの説明を聞きながら、クリスチャン・ボルタンスキーの「MEMORIAL」を鑑賞。生と死、命の尊厳に向き合いながら作品を作り続けてきたボルタンスキーの思いを感じて、プログラムが行われるラーニングシアターへと進みます。
今回受講いただいた「プログラム2 そのとき命が守れるか」では、町の指定避難場所・避難所の多くが津波に襲われた南三陸町の事例から、自然災害が発生すると想定をはるかに超えた事態に直面することがあるということを学びます。映像では、震災当時中学生・高校生だった証言者たちが、あの日津波に襲われた避難所でどのような避難や対応をしたのかを語ります。プログラム中、いくつかの問いかけや1分間の対話の時間が設けられていて、周りの人と話すことで、自分自身の理解を深め、新たな気づきや考え方を得ることができます。


今回参加した生徒さんから、
「証言映像を見ながら、メモをとったり、周りと話し合ったりしたことで、自分がもし同じ状況になったらどう行動するか考えさせられました。避難先に2つ目の選択肢を作っておくという教訓は私たちにも活かせそうだなと感じたので、今やっている避難訓練で満足せず、いざという時のことをもっと考えていきたいと思いました」
「映像の中で出てくる問いにすぐ答えられなかったことで、普段の生活の中で災害が起きた時のことや防災について考えられていないことに気づきました。自然災害に襲われた時、とっさの判断と行動ができるように、日頃から当事者意識を持って考えていきたいです」
と感想をいただきました。
引率した先生からは、
「プログラム2は、同世代の人の証言や経験談が多く取り上げられているので、生徒達は自分ごととして感じられたと思います。今回プログラムを受講した東北コースでは、他の地域の震災経験についても学ぶので、南三陸町で聞いたお話を1つの参考にしながら、生徒たちと防災について考えを深めていきたいと思います」
と感想をいただきました。

南三陸311メモリアルのラーニングプログラムで大切にしていることの1つが、自分以外の誰かと語り合うことです。短時間でも誰かと話せば、自分にはなかった考え方に触れることができます。自分以外の意見も取り入れながら、さまざまな事態にどう対応するか考え続けていくことが大切です。その積み重ねが、いざという時に自分の命を守ることに繋がるのだと、感じていただけたら幸いです。
==========================
南三陸311メモリアルでは、全国各地の団体様に教育旅行などでご利用いただいております。
事前事後学習に活用いただけるミニブックの他、各種語り部プログラムもご用意。より深い学びにつながるプログラムをご用意しております。
各種語り部プログラムの詳細はこちら
団体予約などの問い合わせはこちらからどうぞ。
【選択プログラム】ラーニングプログラム②「そのとき命が守れるか」
【日時】2023年3月3日(金)
【人数】138名
3月は東日本大震災が発生した月です。震災から12年が経った今も、当時の教訓や防災について学びたいという方々の来訪が後を絶ちません。今回取材した、仙台市立青陵中等教育学校様もその1つです。
今回、南三陸町を選んだ理由を引率の先生に伺ったところ、「教育旅行の日程が3月ということで、東日本大震災の教訓や防災への学びを深める教育旅行にしたいと考えました。そんなとき、南三陸町に新しい震災伝承施設がオープンすると知りました。映像を用いたラーニングプログラムであれば、当時の記憶がない生徒にも、被災当時の様子が想像しやすく、より身近に防災について学べるのではないかと期待して、行程を組みました」とおっしゃっていました。
今回は、南三陸311メモリアルのラーニングプログラム「プログラム2 そのとき命が守れるか」と、語り部とともに実際の被災場所をめぐる「バス語り部」を組み合わせ、クラスごとに時間帯を分けて実施しました。今回の取材では、先に南三陸311メモリアル、その後バス語り部をおこなったクラスに同行しました。
「プログラム2 そのとき命が守れるか」では、町の指定避難場所・避難所の多くが津波に襲われた南三陸町の事例から、自然災害が発生すると想定をはるかに超えた事態に直面することがあるということを学びます。
震災当時中学生だった証言者たちは、避難所で津波に襲われました。プログラムでは、当時彼らがどのような避難や対応をしたのか知ることができます。そして、その証言を参考に、自分にできる防災や防災への考え方について、周りの人と話し合いながら深めていきます。自分達と同世代の人が、当時どんな体験をしたのか、どんな思いだったかを聞くことで、より身近に震災についての理解が深まると、多くの学校で取り入れていただいているプログラムです。

プログラム2の視聴後、語り部の案内で、証言映像に出てきた旧戸倉中学校へと向かいます。指定避難所だった戸倉中学校の校舎も津波で浸水してしまい、中学生もグラウンドから必死に山に登って避難しました。現地に訪れてみたことで、校舎を襲った「約22.6mの津波」がどれくらいの高さだったのかを体感的に理解します。

自分達よりも遥かに高い位置に津波到達ラインがあることを知り、生徒のみなさんは津波の凄まじさを実感している様子でした。語り部から、震災後中学生達がどのように過ごしていたのかという話を伺いました。友達と学校に通う、卒業式をする、家に帰って家族と過ごすという、当たり前だった生活が当たり前ではなくなってしまったということを話していました。
その後、旧防災対策庁舎のある震災復興祈念公園へ向かいました。プログラム2で、南三陸町は震災後に土を盛り、町の至る所をかさ上げしたという話が出てきます。今では、311メモリアルなどの施設がある場所から、見下ろせる場所にある旧防災対策庁舎。ここが震災前の町の高さだということを実際に歩いて感じてみます。プログラムの証言だけでは想像できなかった震災後のまちづくりや防災への考え方を、より深めることができたようでした。

参加した生徒の方からは、
「南三陸311メモリアルで、津波の映像を見たり、証言を聞いたりすることで、命を奪う自然災害の恐ろしさを痛感しました。実際に旧戸倉中学校や旧防災対策庁舎を訪れたことで、より当時の様子が想像でき、本当にすごい災害が起こったのだと実感しました」
「語り部さんのお話にあった、『自分の命をまず守る。自分の命を守ってから人の命を守るんだよ』って話が印象に残っています。まずは自分の命を守るために、今回学んだことを日頃の防災に生かしていきたいと思います」
と感想をいただきました。
引率の先生からは、
「映像を見た後に、実際に被災した場所へ行くことで、私としても非常に実感が湧きました。自分の想像以上に生徒達が真剣に考え、学んでいる様子が見られたので、2つのプログラムを組み合わせる行程にしてよかったなと思います。震災や防災について考えるきっかけにはなったと思うので、今後も生徒達と防災について考えていきたいと思いますし、今日の学びを思い返していきたいと思います」
と感想をいただきました。
南三陸311メモリアルのとある場所に、「わかることは、変わること」という言葉が刻まれています。
今回、証言を聞いて知ったこと、周りの人との話し合いの中で気づいたこと、実際に現地を歩いてみて理解したことが、参加した方々の防災への意識や生き方に変化を与えるきっかけになれば幸いです。
==========================
今回は、4つのグループに分かれて、ラーニングプログラム/バス語り部を組み合わせて実施いたしました。
南三陸311メモリアルでは、まちあるきやバス、震災講話などの各種語り部プログラムと組み合わせて、より深い学びにつながるプログラムをご用意しております。
各種語り部プログラムの詳細はこちら
団体予約などの問い合わせはこちらからどうぞ。














































