南三陸311メモリアルでは、東日本大震災を経験した町民の証言映像をもとに、自分自身のこととして自然災害について学び合う「ラーニングプログラム」を提供しております。

このたび、4月より3本目のラーニングプログラム「いのちを想う」が公開されます。



これまで、当館のラーニングシアターでは、震災当日の町民の避難行動に関する証言をもとにした2本のプログラム「生死を分けた避難」「そのとき命が守れるか」 を通して、「いのちを守る」ための気づきを促してきました。
この春新たに公開する「いのちを想う」は、災害からの避難についてのみならず、被災後、住民たちが何を思い、どのような葛藤を経て、復興への道を辿ってきたのかを知ることで、困難の中で私たちはどう生きるべきかに思いを致していただくことが大きなテーマになっています。

大切なものをすべて失っても、人は何度でも生き直せるということ、地域の未来をみんなで語り合い力を合わせることで、地域社会が再生していくことを、町民たちの生き様から見出していただきたいと考えています。

上映のスケジュールなどはこちらからご確認ください

多くのみなさまのご来館をお待ちしております。

2011年3月11日に発生した東日本大震災から、13年という月日が経過しました。

東日本大震災にて犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表すとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
あわせて、本年1月1日に発生した令和6年能登半島地震にて犠牲になられた方々に謹んで哀悼の意を表すとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。被災地の1日も早い復旧・復興を心よりお祈り申し上げます。

南三陸311メモリアルでは、地震・津波を経験した南三陸町での事実・経験・教訓を伝え続けながら、「自分が自然災害に直面したらどう判断しどう行動するか」「いのちに想いを馳せ、何を大切に日々を生きるのか」を考えるきっかけを、これからも変わらずに提供して参ります。

3月9日(土)に、南三陸311メモリアルと震災復興祈念公園を会場に、元自衛隊Youtuberトッカグンを招き、防災ワークショップを開催しました。




最初に、南三陸311メモリアルでラーニングプログラムを受講しました。



このプログラムは、震災を経験した町民たちの証言映像を視聴しながら、その間に出てくる問いかけを考え、参加者同士で一緒に話し合い、防災について”自分ごと”として考える内容になっています。



初めての人同士も、自分の身の回りで考える自然災害など様々なトピックで話し合いを活発にしていました。


南三陸町で起きたこと、それに対して立場が違う地域の人々が感じたことを共有し合い、防災について自分なりの答えが深まった中で、次は震災復興祈念公園まで足を運びました。

祈念公園に向かう橋の上で、トッカグンならではの解説に耳を傾けながら参加者のみなさんで一緒に見渡しました。祈念公園にかかる橋の下に通る川がなぜその設計なのか?そんなクイズなども織り交ぜながら、自然災害についての知識を深めていきました。
防災対策庁舎を一緒に見つめ、改めて自然の脅威を再認識しました。


その次には、会場を屋内のポータルセンターに移動して、防災アイテムを使ったトッカグンならではのワークショップが行われました!



ワークショップ開催と同時に配られたのは、手書きの防災の心得。
どれも防災を考える上で大事な考え方でした。日々生きている上でもリスクがゼロではないという事や、「〇〇の方がいい」という考え方ではなく、「やれることをやってみる」「あるもので工夫する」など、様々なことを考えさせられる素敵な心得でした。



ワークショップでは、紐を道具なしで切ってみるチャレンジワーク、支援物資をどうやったら速く運べるかを実際にやってみるワーク、ロープを使って安全に移動する練習を行いました。



気が付けば予定時間を超えた3時間以上のワークショップとなりました。

南三陸町出身のYouTuberであり、元自衛隊芸人のトッカグンとコラボした今回の企画。今後も一緒に防災について考え、取り組むためのコラボが実現できたらと思います!

ご参加いただいたみなさま、トッカグンさん、本当にありがとうございました!

<イベント概要>—————————————————————
開催日時:3月9日(土)
会場:南三陸311メモリアル ラーニングシアター、震災復興祈念公園、南三陸ポータルセンター交流ルーム
ゲスト :トッカグン(小野寺耕平氏)
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南三陸311メモリアルでは、3月末まで旧南三陸町役場 防災対策庁舎模型の特別展示を行います。



こちらの模型は、山形県米沢市の笈掛昇様に製作・寄贈いただきました。

メモリアルから見える中橋を渡り震災復興祈念公園を歩くと、すぐ左手に実際の旧防災対策庁舎が見えてまいります。庁舎の前に立つと、メモリアルや南三陸さんさん商店街が約10.8m嵩上げした土地に建てられたことやどれほどの津波がこの庁舎を襲ったのかが、実際に体感できます。

また、メモリアル館内展示ギャラリーでは、この庁舎で津波に襲われながらも生還した方々の証言映像がご覧いただけます。

ぜひこの機に、みなさまのご来館を心よりお待ちしております。