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【来館レポート】志津川中学校の1年生がラーニングプログラムを体験

7月5日、町内にある志津川中学校の1年生のみなさんが、授業の一環で南三陸311メモリアルへお越しくださいました。

  

志津川中学校のみなさんは、2022年10月の開館当初から毎年授業の中で訪問いただいており、今年で3年目。特に、今年来館された生徒さんたちは震災時に生まれた世代でもあります。

志津川中学校では地域づくりと地域産業に根差した探究学習として、「森里海連環学」に取り組んでいます。南三陸町の海や漁業のこと、森や林業のこと、そして震災やそこを堺に変化した町のことなどを広く学びながら、自分が今後取り組んでいく探究テーマに繋げていきます。

今回ご覧いただいたのは、レギュラープログラム②「そのとき命が守れるか」です。

このプログラムでは、震災当時の中学生、そして志津川高校の生徒だった方の被災体験やその瞬間の決断や行動、その体験から感じていたこと、12年が経った今になって考えたことが語られています。自分たちの先輩がとった行動、そして今まさに自分たちが暮らす町での出来事を目の当たりにし、驚きと同時に中学生でも訓練や経験を活かしてできることがあるんだと感じた生徒さんも多かったようです。

ラーニングプログラムには、被災体験から得られた問いかけと、参加者同士で考え合う対話の時間が設けられています。対話する時間では、「家の裏ならすぐに高台上がれるかも」「うちはばあちゃんいるから支えないと無理だ」「あの道通れなかったら逃げられなくない?どうする?」など、もし自分だったらどのように判断し行動するのか、話し合いながら考えを巡らせているようでした。

参加した生徒さんからは、「震災の時は生まれてなかったから覚えてることはないけど、それでも命を守らなきゃいけないのは凄く感じた。」「この町が昔あんな大変な光景だったなんて想像できなかった。でも、それを知って自分たちが何ができるのか考えられると思う。」など、様々な感想をいただきました。

 

 

開館以降、毎年町内の小中学校の多くが震災学習・防災学習の一環でメモリアルを訪問いただいております。南三陸町で生まれ育つ地元の子どもたち、そして震災を知らない世代の子どもたちに南三陸町の経験を語り継いでいくことが、南三陸311メモリアルの役割のひとつであると、私たちは考えています。

そして伝えるだけではなく、命を守るために何が必要なのかを一緒に考えていくこと。それが、子どもたちの未来のためにこの南三陸町でできることの一つなのかもしれないと、あらためて考えました。

志津川中学校のみなさま、ご来館いただき誠にありがとうございました。